演習は、ExerciseあるいはPractice、ドイツ語のUebungにあたる授業です。ゼミが、2年間、グループワークと合わせながら個人の関心を深めて、厚い人間関係を形成していくことを目標のひとつにしているのに対して、演習は、セメスター内に一定のスキルアップをしていくことを目標としています。
したがって、毎回必ず課題を出し、個人ならびにグループで次回までに仕上げてきていただくことが最低条件となります。スキルアップをしていくには、漫然と授業に出ているだけでは無理ですので、以下の演習に興味のあるみなさんは、是非、参加をして各人の能力向上に役立ててください。
文化構想学部の1年生を対象に次の演習を用意しております。
日本の大学で言われる「社会学」という、きわめて偏狭な意味での学問ではなく、マックス・ウェーバー、ゲオルグ・ジンメル、ユルゲン・ハーバマスなど、哲学、思想、文学、芸術まで、きわめて広い領域にまで見渡すことができる素養を身につけるためのきっかけをつかんでもらう。
文化構想学部の2年生、3年生を対象に以下の二つの演習を用意しております。
(2)社会構築論系共通演習(アンケート調査を実際にやってみる)
コンピュータ利用のスキルアップをしながら、官公庁のデータならびに私が行ってきた調査データを使いながら、社会の量的な把握のための力を養う。とりわけ、ExcelとSPSSなどのソフトウェアの基礎をしっかりと学ぶ。
コンピュータも用いるが、質的調査の方法について学ぶ。インタビューのひな形を実際に聞いてもらいながら、みなさんが行う場合の注意点を教授するとともに、新聞資料、映像、写真資料などの蒐集、検索、整理の仕方についてや、自由記述回答の処理の仕方についても学んでいく。上の(1)同様にスキルを磨く演習であるので、毎回課題をこなしていく必要がある。
(4)社会構築論系演習(共生社会論5)(貨幣の社会学 ―経済社会学と社会経済学の視点を身につける)
社会経済学の基礎知識と、経済社会学の基本発想について学びながら、貨幣とはいったいどのような機能を持つものであるのかを、正確に理解する。
大学院文学研究科社会学専攻修士課程を対象に、以下の演習を用意しております。
(5)社会学演習(社会理論 原理と演習) 2014年度で終了
政治、経済、都市、運動、科学、音楽など具体的な題材を年間とりあげ、それに関する諸文献、諸研究を2週に1回のペースで報告をしつつ質疑応答をくり返していく。相当程度の英語文献を読む能力と抽象的で論理的な能力を必要とする。