2022年度 秋学期
社会構築論系演習(共生社会論4) 社会統計学の基本
副題 社会統計学の基本を学ぶ
授業概要
いわゆる統計計算を、コンピュータを自由に駆使して行うことは、順序を踏んで学んでいけば、まったく難しいことではない。そして、みなさんが、これから生きていく過程で、絶対に必要なスキルである。講義で、一方的に知識の伝授を受けるのは、たいていの場合、先生の教え方が面白くなく、授業も退屈でつまらない。そうではなく、目の前にあるコンピュータを用いて、自らデータを分析し加工していくスキルを身につけていくトレーニングを積んでいく。
これまでに統計学関係の授業を取ったことがない、まったくの初心者でも、また高校卒業とともに数学と縁を切ってきた人でも、興味をもってデータ分析のスキルを身に着けることに積極的な意志のある人、そしてこの種の分析はグループワークで行っていくことが重要であるので、グループワークをすることが得意、あるいはこの演習を機会にやっていこうと思う人であれば、十分にやっていくことができるように各回、順序を踏んで進めていく。授業の到達目標
ソフトウェアのスキル習得とともに、社会現象を観察し分析していく根本的な興味・関心を高めていくことが、この演習の到達目標である。
統計学の基礎知識を学びながら、実際にデータを整理し分析する基礎的技法を習得する。加えて社会調査の基本から少々難しい多変量解析までひととおり習得していく。表計算ソフトウェアExcel、統計計算ソフトウェアSPSS(Statistical Package for the Social Sciences)について、その基本を習熟する。
授業計画
[第1回]データソースを知る
[第2回]政府統計を調べる
[第3回]重回帰分析について(1)
[第4回]重回帰分析について(2)
[第5回]正規分布(およびさまざまな分布)について
[第6回]アンケート調査の仕組み
[第7回]度数分布表からわかること
[第8回]クロス集計と多重回答の処理
[第9回]適合度の検定(1)
[第10回]適合度の検定(2)
[第11回]因子分析(1)
[第12回]因子分析(2)
[第13回]クラスター分析(1)
[第14回]クラスター分析(2)
[第15回]レポート添削
参考文献
秋川卓也『文系のためのSPSS超入門』プレアデス出版 2005年、定価1500円。
室淳子・石村貞夫『SPSSでやさしく学ぶ統計解析(第2版)』東京図書 1999年。
柳井晴夫他『因子分析』朝倉書店 1990年。
三土修平『数学の要らない因子分析入門』日本評論社 2001年。
松尾太加志・中村知靖『誰も教えてくれなかった因子分析』北王路書房 2002年。
涌井良幸・涌井貞美『Excelで学ぶ統計解析』ナツメ社 2003年。
関連URL
http://www.f.waseda.jp/wienmoto/