始めに戻る




兵役適性検査記録からもわかるが、シュッツは、音楽家志望であった(本文27頁)。友人ハイエクらが主宰したガイスト・クライスで、シュッツは「オペラの意味」と題する報告を行っている。これは、今も1920年代の草稿のひとつとして残っているが、ニーチェ、ワグナーそしてモーツァルトについての芸術論である。また、そこから、なぜ『社会的世界の意味構成』をまとめるに至ったかの道筋を読みとることができる(本文298−313頁参照)。